[年中行事]嘉祥菓子の室礼
2024年06月07日
嘉祥の儀の起源ついては諸説があります。その一つに、仁明天皇の848年、6月16日に16の数にちなんだ神供を供えて疫病が人体に入らないよう祈誓し、元号を嘉祥に改めたとする説があります。
室町時代には年中行事となり、江戸時代には朝廷や幕府のみならず町方でも嘉定喰(かじょうぐい)といって、十六文で餅16個を買い食す風がありました。
徳川幕府では「嘉祥頂戴」と称して、御目見得以上の諸士に大広間で七種(のちに八種)の菓子を賜る行事が催されました。
明治以降は廃れてしまいますが、1979年に全国和菓子協会によって6月16日は「和菓子の日」に定められました。和菓子の日には、和菓子屋の店頭に嘉祥饅頭が並びます。
室礼には、厄を祓う意味のある五色のお饅頭が伝統的です。
季節のお野菜と共に盛り物にします。
また6月の月名である水無月も欠かせないお菓子ですね。水無月の三角形は蛇の鱗を表しています。上にのせた小豆とともに厄よけを願う心をかたちにしたお菓子です。
また、おめでたい時に、身近にあるお菓子七種を盛ってお祝いすることを祝い七つ菓子といいます。
7の数は、東西南北の四方に天と地、行事を実行する人の心を加えた数とされています。和菓子の日に「祝い七つ菓子」にちなんだ室礼をされてはいかがでしょうか。